〔問 35〕 甲マンション管理組合の理事会(2020 年4月開催)において、会計担当理 事が 2019 年度(2019 年4月1日~2020 年3月 31 日)決算の管理費会計の比較貸 借対照表について行った次の説明のうち、収支報告書又は貸借対照表に関する説明 として適切でないものはどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものと し、資金の範囲は、現金預金、未収金、前払金、未払金及び前受金とする。

1 2019 年度収支報告書に計上されている当期収支差額は、110 千円のプラスで した。
2 未払金の額が前年度より 40 千円減少していますが、これは現金預金が 100 千 円増加した要因の一つになっています。
3 2019 年度収支報告書に計上されている前期繰越収支差額は、610 千円です。
4 2020 年3月に発生した管理費の滞納額については、2019 年度の収支報告書 の管理費収入に計上されるとともに、貸借対照表上は未収金に計上されていま す。

解説)
落とし穴:2019年の当期収支差額が2018年と2019年の正味財産額の差額であることと、2018年の正味財産額が2019年の前期繰越収支差額であることがわかること
選択肢1
2019年の当期収支差額は2018年と2019年の正味財産額の差額110です。
正しい。
選択肢2
未払金が減ると、現金を支払ったので、現金の残高は減少します。
正しくない。
選択肢3
2018年の正味財産額が2019年の前期繰越収支差額なので、610です。
正しい。
選択肢4
仕訳は、借方)未収入金、貸方)管理費収入になります。
正しい。
以上のことから、選択肢2が正解になります。